260. スロート記念碑 第一部

プレジディオの丘(Presidio Hill)に立つスロート記念碑(Sloat Monument)の上からは、花崗岩のワシがモントレー(Monterey)とその港を見渡しています。このワシの顔は、記念碑の主であるジョン・ドレイク・スロート将官(Commodore John Drake Sloat)の険しい顔に不気味なほど似ています。 海軍将校であり、1812年戦争(War of 1812)で勲位を受けたこともあるスロートは、1844年にアメリカ太平洋戦隊(U.S. Pacific Squadron )の将官に任命されました。彼の受けた指令は、当時アルタ・カリフォルニアと呼ばれていたアッパー・カリフォルニアに上陸し、対メキシコ戦争が勃発すれば支配することでした。 1846年7月7日、それは現実となり、彼はアメリカの旗をモントレーの税関所(Custom House)に立てました。戦隊の将官であったスロートはただちにカリフォルニアの軍政府長官となります。しかし彼は7日間しかこの役職に就かず、別の海軍の役人であったロバート・F・ストックトン将官(Commodore Robert F. Stockton)が後任に就きました。 この彫像はアーティストのアーサー・パットナム(Arthur Putnam)による制作です。記念碑の建造が開始したのは1896年。記念碑はモントレーでのアメリカ国旗の掲揚を記念して、1910年7月に行われたグランド記念式典に捧げられました。 記念碑の上に置かれる彫像は、元は税関所に立てたアメリカの旗をスロートが指し示しているものが計画されていましたが、1906年に発生したサンフランシスコの大地震と火災によってアーティストのアトリエ内で壊れてしまいました。元の像を再現する時間とお金が欠如していたため、スロート記念碑委員会は、アーティストの彫像のうち壊れていなかったワシを選び、スロートを象徴することとしたのです。 スロート将官の記念碑(Sloat Monument)の寸法には意味があります。興味のある方は、写真のサムネール上部にある青色の右矢印をタップまたはクリックしてください。